北見工業大学天文部~NEW~

このブログは北見工業大学天文部の活動記録を綴ったブログです。

世紀の大彗星?近日点、迫る

今年も季節があっという間に移り変わり、北海道はこれから長い冬を迎えますね。

北見の冬の寒さは特に厳しいものがありますが、この時期に街明かりのない寒空の下で見ることのできる星空は格別なものです。

 

 

今夜は満月ですね、はじめまして、今回の更新は大学院工学研究科1年の常盤が担当させていただきます。

 

まずは最近の天文部の活動報告…といきたいところなのですが、11月に入ってからは部全体として目立った活動は特にしていないのかな?笑

 

先々週の部会の後には部員10名ほどで網走の能取岬や女満別のメルヘンの丘に天体観望に出掛けたりもしましたね!

寒い日でしたが、女満別では綺麗な秋と冬の星空が見ることができました。

 

みんな星座や星の名前の知識などが少しずつ増えてきている様なので、とても嬉しいです!

 

それと、今週末は2年生達が部室の掃除をしてくれたのかな?

部室には歴代の先輩方が残していってくださった部報や活動報告書、天体撮影したフィルム?など、いろいろなものがおいてあった気がするので、たまに部室にあるものを探してみるのもおもしろいのかもしれません。

 

今は誰も使っていないはずのペンタックスの双眼鏡が部室にあと一つあった気がするので、興味がある部員は部長に相談して借りてみてもいいかもしれませんね。(後述の彗星観望なんかの際は手軽で最適かも?)

 

今まで通り、部会の後や晴れた日には屋上にある反射式望遠鏡で天体観望したり、数名で個人的に街明かりのない所まで出掛けて天体観望したりもしています。

 

この星景写真は先日大学の屋上から撮影したものです。

撮影者の腕が悪いのはもちろんの事なのですが、なにぶんコンパクトデジカメである都合上で設定値に制限があり、こんな写真が限界です…

 

1枚目は北斗七星と私の研究室がある学科棟、2枚目は冬の大三角、木星、オリオン座、総合研究棟などが写っていますね。

 

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富士フイルム X10 

(【焦点距離】無限遠?【ISO】400【SS】8秒【F値】/2.0 多分この数値?)

 

 

部員のみんななら、どれが何だか分かったよね?笑

 

今時期だと22時過ぎ?くらいには見えるはず、特に2枚目(南東の方角)は今時期からが見頃の星達なので、分からなかった人は調べてみてから実際の空を見上げてみるのもいいかもしれませんよ。

 

今の時期だと夕方の西の空にひときは明るく輝く星、宵の明星とも呼ばれる金星の姿も見頃ですね。

12月7日に最大光度(-4.7等)を迎えるので、晴れた日の夕方には西の空の一番星を探してみてください。とても明るいので薄雲の中でも見えるかも?

 

 

さて、ただでさえ賑やかな冬の星空なのですが、11月以降の天文イベントを語る上で

外せない話題がありますね。

 

そう、ご存じの方も多いでしょう、アイソン彗星が11月29日に近日点(太陽に再接近する日)を迎えます。

 

当初の予想ではアイソン彗星の最大光度は-13等(満月に相当)まで明るくなるとの情報もありましたが、現代の科学技術では接近前の彗星の光度などの予想は難しく、実際にどのような挙動を示すかは近日点前後になってみないと分かりません。(近日点以前にバラバラに砕けてしまう可能性なども…)

しかし、彗星には分からないからこその面白みや期待感があると思いますよ!

 

現時点でも既に双眼鏡で十分観察できる程度の光度まで上昇しているとの事、これからも順調に光度が上昇すれば容易に肉眼で観察ができるようになるかもしれないので、しばらくの間は明け方の東の空に注目してみてください。

 

※近日点前後に望遠鏡や双眼鏡を用いて観察する際には、必然的に太陽に近い方向に向けることになるので、十分に注意して観察を楽しんでくださいね。

 

私も今週中のどこかで日の出前に早起きしてどこか東側の空の開けたところまで観察に出掛けてこようと思います!アイソン彗星についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのHPを見てみるといいかもしれません。

http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2013/ison.html

国立天文台HP)

 

アイソン彗星ハレー彗星(76年周期)などの周期彗星とは違い非周期彗星、つまり今回の太陽への接近以降は二度と戻ってこないものと言われています。

 

宇宙で天文現象が起こる時間と比べて人間の一生はとても短いので、もし21世紀最大の彗星となれば、私を含めて皆さんの一生のうちで見られる最大光度の彗星になるかもしれません。

絶対に見逃せませんよ!!!笑

 

ちなみに今月、私個人と数名で某所で天体観望していたところ、火球(流れ星よりさらに明るいもの)に遭遇しました。

推定光度は-10等越え、7秒程度光り続けていました、ああいう初めて見る衝撃的なシーンはきっと一生忘れられません、これだから天文はやめられないんですね 笑

 

アイソン彗星もみなさんの一生忘れられない記憶の一つになるといいですね、それでは、またの機会に。